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2007年9月26日 建設委員会 村上あつ子議員の質問(抜粋) |
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5号線なんですけれども、5号線で本会議の中でシリブカガシが本当に大丈夫なのかというような説明をして、根っこの部分は二葉山の樹木は地下に3メートルところで生育していて、地下水にどっぷりつかっているんじゃないんだから大丈夫だというふうに言われたんですけれど、とっても私はそこが納得いかないんです。 それで改めてお聞きをするんですけれども、山にトンネルを掘って地下水が下がって井戸がかれるというのは、ほとんどもう100%想定してもいいと思うんですが、実際に1号線でも井戸水がかれております。4号線でもかれています。山全体が地表面の水、雨水と地下水によって成り立っているんですね。 トンネルを掘れば、当然地下水位が下がって上の部分が水を含んだ土が乾燥してくる。雨が降って、シリブカガシを始め樹木はそれでいいんだからと言われるんだけれど、そこで生息している樹木は山全体の雨水も含めた、地下水も含めた水で生息しているんだと思うんですが、ここまでで間違いがあるでしょうか。 (高速道路整備担当課長) 本会議でも御答弁いたしましたが、5号線トンネルの工事が二葉山の自然環境に与える影響につきましては、公社の方で設置いたしました二葉山自然環境保全対策検討委員会において4名の植物学の専門家と1名の土質工学の専門家によって調査検討を行っております。 この報告書によりますと、二葉山に生育する樹木の根の深さは最大で3メートル程度でございます。 地下水が直接根に影響を与える可能性があるというのは地下水位が6メートルよりも浅い場所、3メートルのところに根がありまして、6メートルのところに地下水がございまして、そこから毛管現象といいますか、そういったことで水が上がってきて根が吸い取るということになるんですが、二葉山でこうした地下水位が6メートルよりも浅い範囲は全体の面積の3%程度でございます。 残りの97%は、地下水位が6メートルよりも深いところにございまして、現在の生息している樹木はほとんどの木がそういった地下水ではなくて地表水、雨水に依存して生活しているという状況がございます。 したがいまして、地下水位の低下による影響は軽微であるというふうに結論付けております。 ずっとこの問題を取り上げて、世界最大の群生を誇っているシリブカガシが枯れるんじゃないかというところでいえば、必ず今のように自然環境保全対策検討委員会の植物学専門家4名と土質工学専門家1名の方の検討会議の結果を持ち出して大丈夫だというふうに言われるんです。 今言われたことが書いてあります。報告の中にありますけれども、地下水位が下がって山の中の状況が変わってきて、表面がだんだん乾いてくる。 地下水が下がって表面辺りが乾いてくる。そういう中で雨が降れば、だんだん表面乾いてきて、雨が降っても先に下に浸透していく。水はどうしても行きたがって、根っこが通る前に下に降りてしまって必然的に山が枯れてくる、乾いてくるというふうに水の専門家の方も何人か私も聞きました。私も検討委員会の報告を読みましたけれども、でもそうだって納得いかないんですね。 いかないのは、そうやって水の専門の人もそういうふうに言われるし、第一、1号線が大学教授B氏、C氏の意見、あまりそういう事例は知らないからという、あまり聞いたことがないからというその方の意見を採用して掘った挙げ句が今の状況でしょう。 今二葉山でも、この5人の方の意見だけで、ずっとこれをもう金科玉条のごとく言われているんですよ。 でも一方でそういうふうに本当にそうなのか、おかしいんじゃないんか。トンネルを掘れば地下水が下がってというそういうことも、これも踏まえてないことはないんですよ、当然。 だけれども、一方でそういう私みたいな素人じゃなくて専門の方が言われているわけですから、もう少し改めて調査をするというか検討をするというか、そういうことを考えられてもいいんじゃないでしょうか。 またあの1号線と同じことを繰り返す一つの要因にもなりますよね。 どうなんでしょうか、そこは。 (道路部長) この調査、2年間にわたってやっております。水文調査だけで2年間、雨がどれだけ降って、それが地下水にどれだけ影響を与えて、あるいは季節変動がどうなってと。地下水位も数十ポイント測っております。 これ以上というか、かなりのお金を掛けまして、期間を掛けまして、またこの委員の座長の関(せき)先生という方なんですが、この二葉山のシリブカガシを世に紹介した先生です。その先生に座長をお願いしまして、調査を行っています。 そうしたことから公社としてもかなりお金と時間を掛けて調査をしておりますので、それなりの権威のある報告だというふうに思っております。 いい加減な報告というふうには私も思いませんけれども、大学教授B氏、C氏のことがありますから、どうしてもそれが頭から離れられないので、お金ももちろん要りますけれども、もうこれでこれが絶対だというところでは、私もそう思っているんですが、住民の方も納得いかないんじゃないかなというふうに思うわけです。 今シリブカガシの話をしましたけれども、あそこの二葉山には東照宮に名水が出ております。 大変おいしい水だということで市民から喜ばれているんですが、先ほど言った井戸水はほとんど100%かれるだろうと思うわけですけれども、この東照宮の名水はどのようにお考えでしょうか。 (高速道路整備担当課長) 公社の方も名水につきましては現在検討中でございますが、地下水ができるだけ復水できるように、元に戻るような防水トンネルのことについても、防水トンネルといったような構造に変更することなどについても今現在検討を行っておりまして、名水についてもできるだけそういったものが維持できるように検討しているといったような状況でございます。 本会議の中でも紹介しましたけれども、大阪府の箕面の滝は、今は人工滝になって年間3000万円ぐらいの経費を掛けてトンネル湧水をポンプアップして滝に流しているんですね。 1号線の田んぼに水を返したのと同じようなことなんですけれども、そうやって自然を壊しておいてはお金を掛けてごまかしのことをする。 でも東照宮の名水は、例え百歩譲ってかれなくても名水ではなくなる。 これは間違いなく大学の先生も言われていましたけれども、返すことはできないわけですね。 今防水トンネルを検討しとるというふうに言われましたけれども、それはどういうことなんでしょうか。 (高速道路整備担当課長) 基本的にトンネルを掘りますと、そのトンネルの中に水がしみ込んできたものをトンネルを通じて、トンネルの下を排水管が走っておりまして、水を排出する構造になっておりますが、これがトンネルの中に地下水が入ってこないように防水構造にするといったことで、水の抜けていくのを防ぐ構造にするといったようなものでございます。 ただ、これについても今検討中でございますので、詳細な構造などについてはまだちょっとこの場では御説明できませんが、端的にはそういう構造でございます。 工法を変えれば、それだけまた費用がこれまでの計画と変わってくるというふうに思うんですけれども、詳細は言えないということなので、これ以上今の防水トンネルについては今回はお聞きはしませんけれども、もう一つ確認をさせていただきたいのが、牛田東の地元の説明会の中で、住民の合意を得て工事をしたいというふうに言われたんですけれども、今のトンネルの工法を変えるにしてもきちんと住民に説明をして合意がなければ工事を始めないということでは確認をしてよろしいですね、どうでしょうか。 (高速道路整備担当課長) 牛田東一丁目でございますが、現在1号線の福木トンネル工事において地下水の低下に伴いまして沈下が生じたといったことから、いろいろ地元住民の間で地盤沈下に対する不安が広がっています。 このため牛田東につきましても地質調査を実施いたしまして、より詳細な解析を行って、その結果や対応策を説明することによって皆様の不安や疑問に誠実にお答えして、事業への理解を得るように努めていきたいというふうに考えております。 だから事業の理解を得るまでは工事はしないということですね。 (高速道路整備担当課長) 住民の合意がなければ工事に着手しない、合意というのはどの範囲の合意か。100%合意ということですか。 いや、ですからできるだけ皆様の御理解を得るように努めていきたいということでございます。 100%というのは、なかなか難しいかと思いますけど、できるだけ皆様の合意が得られるように丁寧な説明をしていきたいということでございます。 どの程度かということになれば、私も絶対に1人残らずというふうには断言はしませんけれども、大方の合意ということになれば、もう5割は絶対超えとる。6割、7割というのが大方の、6割はちょっとまだ低いかな、7割、8割が大方というふうに言うんじゃないんかと思うんですけれども、今5号線について言えば、事業の進ちょく状況でいえば用地買収が、まだ10割いっていませんけれども、ほぼいってるかなという状況だと思うんですけれども、今から今のトンネル工法のやり方も含めて調査も含めながら住民に説明しながら、そういう段取りでやられていくわけですけれども、大方の合意を得られるまでは、私は来年度予算を付けるべきではないというふうに思うんです。 来年度予算をどうしても付けようと思えば、逆にそれに逆算して間に合うまでに親切丁寧に説明して大方の合意を得るという、逆に言うたらそういうことなんですけれども、予算を付けずにおくべきだというふうに思うんですけれども、その点についてはどのようにお考えでしょうか。 (道路部長) トンネル直上に関しては地上権設定とかもしなくちゃいけませんし、とにかく大方の合意が得られるように努力しながら、丁寧な説明をしながら頑張っていきたいというふうに思います。 決してトンネル直上のところの方の住民がうるさく言っているからこっち側の方から始めようとか、そういうことが絶対にないようにしていただきたいと思います。 今5号線について言えば、数百億お金を出費しておりますけれども、もうほとんどはさっき言ったように用地買収、それもほとんどが一企業の移転補償費ですよね。 確かにお金は使っているし、じゃあこれまで使ってきたお金はどうするんかという問題はありますけれども、一企業の移転補償にほとんどが使っているというのが今の状況です。 是非とも住民に細かい説明をして住民と一緒に、皆さんは事業を進めていく立場なんですけれど、住民と一緒にその立場でやっていただきたいというふうに思います。 繰り返し言いますけれども、大方の合意がない以上は来年度予算は絶対に付けないでほしいということを改めてお願いをしておきます。 上にもどる |
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